Sunday 28 July 2013

夏の珍客(人間ですよ)

先日、朝からパヴィア、ミラノとぐるぐるっと廻ることがありました。

相方の車に冷房はないので、週末から始まった猛暑の中を窓全開で走り、汗をかきにくい私も汗だく。
途中、ショッピングセンターで涼みながら、帰ってきたのは夜の9時半くらい。
ショッピングセンターに寄ったついで食料品の買い出しをしたので、車から降ろしていると、相方が何かしゃべってる。

ん? 英語だぞ。

顔を上げると、自転車に乗った男性が。荷台は荷物てんこ盛り。いかにも自転車で旅する人。
ぞくぞくと後ろから仲間が集まって総勢4人。
私も混ざって話を聞くと、アテネからアムステルダムまで自転車旅行をしているギリシャ人4人組で、ホテルとトラットリアを探しているという。

ホテル? この時間にこの小さな街で? しかもできるだけ安く泊まれるところ?

かわいそうだけど、、、ない。思いつかない。まったく。

小さな街と言えど、無茶苦茶小さいわけではない。ホテルは一応4軒ある。B&Bも2、3軒あるはず。
でも安くないんだよ、全然。
しかも、この時期、一番大きなホテルは夏季休暇とっちゃって休むんだよ。(夏季休暇をとるホテルは、この街に来て初めて見たよ、私は。)

うーん、うーんと考えているところで、相方が、
「今からパスタでも作る?」と言い出す。

え? うちか? わが家に招くと言うのかい?

うーん、自分たちも食事はこれからだから別にいいけど、1日中動き回って汗だく。しかも家の中はまったく掃除してない。すぐさま「いいよ」と言えなかった私。
それに、今自分たちの家に招き入れても、この人たちは泊まるところを探さなきゃいけない。わが家はスペース的にひとり泊めてあげるのも難しい。うちでのんびりするわけにもいかないだろう。

自分たちで紹介できるところもないので、一応近所のトラットリア(ここは知り合い)を紹介して、私たちは一旦家に。

でも、知り合いのトラットリアは金曜の夜は毎晩満席。そんなところに汗だくの自転車4人組を送ってしまった相方は気になるので、すぐに追いかけるといって出ていった。

で、帰ってくると、、、。

「マンマに電話して、マンマの家に泊めてもいいって承諾もらった! 今4人はトラットリアで食べてるから、後でマンマの家に連れて行くことにした!」らしい。
相方には4人の対応がとても感じ良かったので、泊めてあげるくらいいいだろうと思った様子。

あぁ、それが一番よかろう。
幸いなことに、相方の両親(父親はずいぶん前に亡くなってますが)、こういう客を歓迎しちゃうタイプなのだ。それを引き継いでいる相方は、どーにかしてあげたかったらしい。(マンマはこの日は外泊だったので家にいなかった。)

私たちもささっと食事を済ませ、急いでトラットリアで4人と合流。
食後、相方が車で先導して2キロくらい離れた相方マンマの家へ。
マンマ宅まで私が行くと、寝る場所がなくなるので私は自宅に帰りました。

すでに12時をまわっている。
急に来た猛暑の炎天下を自転車で走った人たちだから、ざっとシャワーを浴びてぐっすり寝たことでしょう、、、。

翌朝、私は自転車で相方マンマ宅まで行き、朝ご飯に合流。
いろいろと話を聞いてみた。

朝食後、荷物をおしゃべりしつつ荷物をまとめるバイカー達


今は4人だけど、実は8人グループでアムステルダムを目指すらしい。
残りの4人は後発隊で、この日にアテネからミラノへ飛行機で向かい、コモ湖で8人が合流するらしい。
自転車旅行するぞーって人たちだから、トレーニングしたり、毎年色んなところに行っているのかと思いきや、これが初の旅で、トレーニングを始めたのはつい最近。

何が笑えるって、道路の下調べもしてないから、スマホのGoogleマップで目的地まで徒歩で行くコースをセットして、ほぼそれに沿って行くという。
なんと、かなり適当!

朝ご飯に合流といっても、早朝なわけでもなく、既に8時半くらい。もう外はそれなりに暑い。
でも、4人のうち2人は普段は夜型生活なので、朝は急がないことにしてるんだという。
いいのか、それで?と思ったけど、いいんでしょう、この人たちには。
なんか、ゆっるーい自転車旅だなぁ。いいねぇ。

4人ともそれほど若くも見えない。1人は確実におっさん。聞くと60歳だと!
うひょー。一番体力がありそうな人なんだけどっ!
こちらの60歳の方の娘さんが後から来るメンバーの奥さんなんだそうな。
ギリシャ語なのでよくわかんなかったけど、「再会したときは、”パパー!”とか言って、抱き合っちゃうのかな」なんて冗談を言っていたっぽい。楽しそうなグループだなぁ。

朝ご飯を食べたら出かけなければいけない彼ら。何といっても、今日はコモ湖で後発隊と合流するんだから。しかもここからコモ湖、100キロかそれ以上あるし。

準備を済ませて9時半過ぎに、スマホでググって道をセットし(笑)出発!


太陽の下、快調に走っていきましたよ。次はギリシャで会おうって。

いいな、いいな。旅はいいな。
結婚前、ひとり旅派だった私は、道すがら色んな人にお世話になって助けられた思い出がたくさんある。
ずっと連絡を取り続けていたイギリス人夫婦は、夫婦ともに10年くらい前に亡くなっているけれど、今はその息子さん夫婦家族とときどき連絡を取り合っている。
どこでどんな形で出会っても、こういった出会いは人生の宝だなぁと思う。

自分が助けられた分、誰かが同じ立場にいたら助けたいと思いつつも、自分の都合を咄嗟に優先させようとしてしまった私。何となく心がにぶってしまったなぁと思う瞬間でもあった。
でも、相方がこういうことを率先して受容れるタイプの人で良かった。ちょっとにぶっている心を晴れさせてくれたかも。

こちら、8人のバイカーの旅ブログ。ギリシャ語なのでまったくわからないのが残念なのですが。


Tuesday 23 July 2013

こんなこともあるんですね

昨日、わが家の裏で起きた交通事故のお話を。
(ギャグでもなく、オチもなく、本当の交通事故のお話です。)

わが家の裏、ほんの30から40メートルほどの一方通行です。
文章で説明するならば、その一方通行が東西に通っていて、道の入り口側も出口側もT字路。南から、北から、それぞれの方向からこの東西に走る道に入り、南へ、北へ、それぞれの方向へ出ていくと言えばいいでしょうか。

この道に入るとき、北から来た車が優先的に入って、南から来た車は一旦停止して北から来る車がないときに入ります。信号の少ないイタリア、よくある方法です。住宅街だし。

こういう構造だから事故が起きたのかな?って想像してませんか?
いやいや、そうではないのですよ、これが。
構造がどうであろうが、ぎょえーっと怖くなる事故なんです。

昨日の夕食時間帯、救急車の音がして近所で停まりました。
お、近くだ。

次はパトカー。
むむ? これも裏で停まった様子。

さらにパトカー。
およよよ?

遠くからもう一台救急車が近づいてくる。
裏で停まったー!
しかも、さっきの救急車もすぐに発車しない。てこずってる?

何事?

夕飯もほぼ終わっていたので、片づけを放って見に行きました。
そこに入る道はそこそこな渋滞。裏の一方通行は閉鎖されているけど、北から来る車はこの東西の道に入らず南に向かって抜けられるので、一応はとろとろと動いてました。

同じ野次馬の人たちに聞くと、車を運転していた人が、なんと心臓発作を起こし事故を起こしたんだとか。

ひょえー! 防ぎようのない予測不可能な事故だー!

相手がバイクで、誰かが倒れているとかいう話も。

あからさまには近づけなかったけど、ちょうど知り合いのバールの裏がこの道。バールの裏からちょっとのぞいて見ると、事故処理班っぽい人たちが布を持って囲んで現場を見えないようにしてました。おっと、大変なことになっているのか?

話を聞いてて何だか怖くなって家に帰りました。だって、死人が出たとか言う人もいるんだもん。

運転中の心臓発作。誰も予測できないし、出合い頭のバイクも気の毒としか言いようがない。

翌日の今日、地元新聞に出ていた記事で事実が判明。

死人は(現在)なし。心臓発作を起こした運転手も無事。あー、良かった!
相手はバイクではなく、何が相手だったのかというと、、、その角にあった家(アパート)。そのアパートの共用玄関からおばちゃんが1人出かけようとした瞬間に車が突っ込んできて、(ぶつかったかびっくりしたか)真後ろに倒れて頭を打って大変なことになったんだとか。

幸いなのは、90度の曲がり角で車はスピードを落とす場所。突っ込んだ勢いが弱く、建物への被害も小さかった様子。
※バイクがいたのかどうかは、新聞記事の内容を又聞きしただけなので定かではありません。

運転中に心臓発作を起こす可能性と、家を出た瞬間に車が突っ込んでくる可能性。
どちらも低い、、、ですよねぇ。
スピード違反でもない、わき見運転でもない、飲酒運転でもない、事故。
暑い日になんとなく、背筋にちょっぴりぞぞぞっと来るような事故なのでした。

Sunday 14 July 2013

に、日本語だーーー!

私、漫画の「ワンピース」のファンでも何でもないのですが、、、。
イタリアでもアニメ放映しているし、イタリア語訳の漫画本も大人気ですよね。(友達は全巻持っている!)

昨日、気付いたのですが、な、なんとっ! このアニメが日本語で観れるんですよ。

Viva, Italia 2-----!!!!!!! (イタリア・ドゥエというチャンネルの名前です。)

これまでは確実に日本語ではみれなかったのですが、昨日、気付いたんです。
そして、今日は「名探偵コナン」も日本語で観れることに気付きました。

好きでも何でもなかろうが、観てます。そして毎日でも観ちゃおうかと。

というのも、前回日本に帰ったときに、ワンピースを全巻持っている友達へのおみやげに、古本屋で日本語のワンピース1巻と2巻を買って、渡す前に読んだんですよ。
日本の友達も言っていたけど、結構面白いかも。

今さらながら、ワンピース全巻読んでみたいって気分になってます。
(68巻だか69巻だかあるんだよね、、、。)
友達が貸してあげるよと言ってくれましたが、イタリア語じゃ日本語の言葉遊びのようなギャグはわかんないだろうし、ページのめくりも逆だし、読む気にならなかったのですがね。

日本語が恋しい方、ワンピースファンの方。
現在は毎日20:40、Italia 2ですよ。
コナン君はその前、20:15からです。

このチャンネル、「キャプテン翼」も放映しているのですが、もしかしたらこれも日本語かも? まだチェックしてませんが。

つい先日までどのチャンネルも映画でも何でも、すべてイタリア語の吹き替えだったのですが、ここのところ英語放送も増えてます。(もちろん二カ国語切り替えです)
いつだったか、ポルトガル語らしきメロドラマを見つけて「なんじゃこの古くささの入り交じったドラマは、、、」と思ったこともありましたが。

イタリア語で観ることも勉強にはなるけれど、やっぱワンピースはねぇ。日本語で観れて嬉しい!

Friday 12 July 2013

やっとヴィチェンツァ再訪!

Vicenza。ヴェネト州にある、建築家パッラディオの建物が有名な街です。
5年前に一度行った事があるのですが、日暮れが早い冬場だったので、到着した頃にはすでに薄暗く、急ぎ足でパッラディオが設計したテアトロ・オリンピコという立体舞台装置のようなステージになった劇場に行った覚えがうっすらと、、、。

そんな思い出のヴィチェンツァ。
こちらに住むようになってから、近くまでは時々来てたんですよ。相方マンマがヴィチェンティーナ(ヴィチェンツァ出身)なので。
でも、ヴィチェンツァの中心ではなく外。それに親戚巡りと歯医者(相方従兄弟が歯医者なので、相方家族は緊急ではないときはわざわざヴィチェンツァまで来ている)が目的で、街のチェントロをうろうろすることなど全然なく、歯医者に行くわけでも、親戚とおしゃべりするわけでもない私は、「行く?」と聞かれても、進んで行くことはなくなりました。

今回も相方マンマの用事だったけれど、相方が運転手としてついていかなければならず、これはうろうろできるチャンス!とばかりに、仕事をおして行ってきました!


行った、、、んですけどぉ。
時期と時間が悪かった、、、。
ギャラリーは展示入れ替え中が2件、みたかったのに先月末で終わってしまったものが1件と、みるものもなく、、、。テアトロ・オリンピコは既にみちゃったし、、、。
しかも到着してランチして、その後はお決まりの「お昼休み」。12時すぎくらいから16時まで、どこもかしこも休み、休み、休み。本屋も入れず、開いているバールで何杯もコーヒーを飲むわけにもいかず、あっつぅーーーい中を街を2周し、3周目に入る頃、ようやく用事を終えた相方マンマから電話があり、街を後にしたのでした。

なんとも、、、不完全燃焼。
やっぱりね、私と相方っていつもこんなんなんだよね。
いいんだけどね。

せっかくうろうろするってのに、カメラも忘れた私。携帯でちょびっと撮ってきただけなので、紹介できるものはあまりないのですが、そのちょびっとと、ぜひまた行きたいというお店をご紹介。


ランチをするなら。
Righetti
ここはめずらしいセルフレストラン。
カウンターで食べたいものを頼んで受けとって、、、って普通のセルフスタイルかと思いきや、、、。
支払う前に、食べます!
そして食べた後は、お皿などはテーブルに放っておいて、レジへ。そうでなくとも、空いたお皿はどんどんさげられちゃうし。
支払いは、どうやって?
それはもう、「自己申告」です!
「これとこれとこれを食べました」って完全自己申告制。で、レジを打ってくれてお会計。
相手を信用するから成り立つこのシステム。
外にテーブルも出してるから、逃げる人もいるかもしれません。でも、長年このスタイルで営業しているヴィチェンツァでも大人気の1件です。
お値段? もちろんお手ごろ。プリモもセコンドもって頼むと飲み物を入れて10ユーロを超えますが、どちらか1点+サラダやデザートならば10ユーロ以下で充分。
ものすごーくおいしいわけではないですが、大衆食堂の味がおいしいですよー。それより、雰囲気と気軽さが超気に入ったので、またヴィチェンツァに来ることがあれば、絶対に来ます! ヴィチェンティーナの相方マンマもお気に入りの一件。


お茶休憩するならば。
Caffè Pigafetta
バールですが、何が特別かというと、、、。
コーヒーの種類が多い!
そしてお茶も!
さらに、おいしそうな自家製っぽい焼き菓子各種!(お腹空いていなかったので食べませんでしたが)
イタリアンバールは、コーヒーといえば1種類。いつもブラックでしか飲まない私にはとにかく1種類。マキアートだとかカフェラテだとか飲めばバリエーションを楽しめるものだけれど、こちらのバールはそれ以上に、コーヒー豆の種類がいっぱいなのです。
実は、このタイプのカフェをイタリアではあまり見かけません。
イタリア人はイタリアンバールのコーヒー文化を誇っているようですが、コーヒー自体を楽しむというより、気軽にエスプレッソをくいっと飲む習慣と、誰かと一緒にその一杯をおしゃべりしながら楽しむ習慣を大事にしているような気がします。道すがら、誰かに会うと「カフェでもどう?」と近くのバールに入って、簡単な近況報告をして、「じゃ、またね」とごくごく短時間でお互いのアップデートをしていきます。(もちろん、席についてゆっくりする人も多いですけどね。)
時に、この「気軽さ」が、ゆっくり座ってぼけーっとしたい私には短すぎて、飲んだら「もう移動?」というスピードについていけないでいるのですが、、、。
このCaffè Pigafettaは、コーヒーを選ぶところからじっくり時間をかけたくなるので、すごーく気に入りました。で、ゆっくりしてきました!(相方にしては、めずらしくゆっくりですが、私にはまだまだ短めのゆっくり時間でしたけどね。)
紅茶もハーブティーも、種類がたーくさんありましたよ。
相方は、名前は聞いたことあるけど、飲んだことはないというブルーマウンテンをセレクト。そうなんです、意外にもブルーマウンテンはイタリアでは見かけないんですよー。


一応、観光らしきこともしてきました。
カメラを持っていなかったので、携帯で撮ったこちらをご紹介。

『Casa Cogollo(カーザ・コゴッロ)』
パッラディオが設計したという住宅で、今でも人が住んでいるので入り口だけ見れるようになってます。
入り口前は、イタリア語で「ポルティコ」というアーケードになっています。日本の商店街アーケードとイメージが違うのは、屋根がついているのではなく、建物の2階部分が歩道の屋根の役割をしている、と言えばいいかな。建物を建設してもよい1階のセットバックというか、、、。
とにかく、アーケードの屋根部分は部屋なので、一般住宅のこの建物では、部屋の下を誰かが歩行してます。
アーケードを歩いている上に誰かが住んでるわけです。

住んでるのは大概、くるっくるの寝癖のおっさんで、、、。ん?



ぎゃっ! 誰これ!


こわっ!


住んでる人の似顔絵とか肖像画とか彫刻とかではなく、Casa Cogolloの前のアーケード天井にはこれがいるのですよ、これが。

説明書きを見ると、これ、訪問者を室内から見るためののぞき穴。口のところが室内につながっていて、のぞき穴になってるんだそうな。
何もこんなデザインにしなくてもねぇ。(隣の建物にもついていたけど、ふつうの丸い模様でした。)

ポルティコがある家に必ずついているわけではなく、結構珍しいものなのではないかと思ってます。

でも、訪問者が来ると、在宅者は床に這いつくばってのぞき穴からチェックするのかな。それとも、見やすいように何かついているのかな。
これは、住んでいる人のみが答えを知る謎なのでした。

うーむ、パッラディオ、テアトロ・オリンピコといい、ひねりの効いた建築家だぞ。

Monday 1 July 2013

新しいシステムは色んな意味で大変(続き)ロンバルディア州医療個人情報のサイト

昨日の続きですけどね、、、。
ロンバルディア州のテッセラ・サニタリアを利用した、自宅から医療関係情報の閲覧や予約などできるシステムについてです。

現在はアクセスできるようになりましたが、相方と私は登録して自分の画面を目にするまで数カ月かかりました。(毎日のように窓口に押しかけて手続きすれば数日かもしれませんが。)
あっちに行き、こっちに行き、、、「これが足りない」「あっちに行かなきゃできない」とたらい回しにされたんですよ。
(今回は終始笑顔で「面倒だからってごまかして他に回したんだろー」っていうことはなかったですけどね。)

最初は、、、
3月に私も相方も市の病院で血液検査やら、PAPテストを受ける機会があったので、例の特設受付会場に行ってみました。

担当者がカチャカチャとコンピュータをたたき、、、。

登録は簡単に済むのかと思いきや(手続き簡単って書いてあるし)、私たちには何かの書類へのサインが足りないらしく、そこでは手続きできないとのこと。
担当者は「がんセンターの受付に行ってサインしてきて。できれば午後がいい」という。

なぜゆえ、がんセンター、、、?

その日は午前中だったので行かなかったけれど、また別の機会に同じ病院のがんセンターに行ってみると、特設会場で受け付けていた担当のおばちゃんがそこに。
普段はここに勤務している人らしい。
「がんセンターに行け」と言ったのは、自分の都合だったんでしょうね。

ここで必要な書類にサインしました。
で・も。ここはサインだけ。この後、自分には権限がないから、ASLという保険関係手続きをする事務所へ行けという。行けと言われちゃ、行かないと手続き完了しない。
もってなくてもいいシステム。でも、ホームドクターのところには行かなくとも、病院に直接行く機会はある私。あったほうが便利だよなぁ。

まぁ、そのうち行くか、、、と考えてたら、例のホームドクター事件があってASLに行くぞと意気込んでいたので、行ったついでに手続きしてきました。

チラシとカードリーダーと使えないパスワードの紙
そこで、このシステムのために導入されたかのようなパスワードを印刷する大層なプリンターから出てきたパスワードの紙と、さらにUSBのカードリーダーをもらいました。(このカードリーダーがないと使えない。無料でしたよ。これがないと使えないけど、逆に言えば、これにしか使えない。)

家に帰って、カードリーダーをつなぎ、パスワードを入力して、いざアクセス!



で、、、できない、、、。
よく読むと、ソフトウェアをインストールしろだの、面倒なことになっている。インストールしてみたけど、最後の部分がうまくいかずに、とにかく繋がらない!

どうあがいても繋がらない! あきらめました、、、。


そしてしばらく経って、一昨日、また市の病院に用があり、しかも特設会場の開いている時間。
また行ってきました。「ASLで登録したけどできないんだけど、、、」って。

同じ担当のおばちゃん、不思議にも思わず、「ここで登録しましょう」とテッセラ・サニタリアをカードリーダーに入れてカチャカチャとコンピュータを叩いて作業してくれました。
多分、同じ状況の人、いたんでしょうね。

ここでひとつ。
このシステムにアクセスするためには3つの方法があります。
1. 州の病院で手続きしてパスワードを得る。
2. どこか(多分、州の病院)で手続きして、携帯電話でパスワードを受取る。
3. カードリーダーと合わせて登録して、パスワードを得る(おそらくASLで登録するケース)
(※こう書いていますが、いずれにせよ、カードリーダーはアクセス時には必要な気もするんだけど。)

私たちは、3の登録をしたけれどもうまくいかなかった。
なので、今回は2の登録をしたのです。

携帯電話の番号を登録し、SMSでパスワードをを受取るというものです。

ここが、、、。私にはまたネックとなったのです、、、。

私と相方は、何かイタリア語で話さなければならなそうな事態の場合、常に相方の携帯番号を登録する癖がついてます。
で、相方は、何も考えずに自分の携帯番号を登録してしまったのですよ。

なので、家に帰って、私がひとりでコンピュータに向かってアクセスしようとすると、ワンタイムのパスワードだの何だの、全部相方の携帯にSMSが届くのです。

面倒くさいったらありゃしない!

相方も私も基本的に自宅勤務なので大した事ないといえばそうなのですが、私が何かするたびに、部屋から出てきて「こんなん届いた」と見せにくるわけです。

あぁ、なぜ私の携帯番号にしなかったのか、、、。

この登録携帯番号、このサイトから変えられないんですよ、、、。
あー、面倒くさいっ!



そんなこんなを得て、とにかく自分のデータにたどりつけました。

特にここから検査予約などを試みたことはありませんが、やっぱりイタリアのこういうものは、か・な・り、不安。

先日、相方の検査予約のため、このシステム導入とともに一部の薬局でも予約受付を始めたというので、受付薬局で手続きしたんです。
これなら、わざわざ病院受付窓口に行かずとも、散歩の途中にふらっと寄れるし。

これがね、、、新しいシステムでしょ。
薬剤師さんも心得てないわけですよ、新しいシステムを。

相方が必要だったのは、手と腕と足のX線撮影。
これを、撮影部位ごとに登録しなければならないらしく、「右手を○月○日にA病院で」、「左肘を○月△日にB病院で」、「右足を○月x日にB病院で」、、、と、各部位の予約が、別の日の別の病院でって、わけのわかんないことに!
(この予約をしに行った日は、まだ私たちは自宅で予約できる登録を済ませていないときでした。)

この予約結果が出てきた後、薬剤師さんの言うことにゃ、、、。
「多分、最初の予約のときに担当者に話したら、全部一緒に撮影してくれるだろう」って。

そりゃ、そうかもしれないが、、、。
相方のムダな予約枠のために、他の人が予約を入れられなくなるやんか、、、。

咄嗟にそう思ったので、薬局で手続きしてもらったものを全部キャンセルしてもらいました。薬剤師さんも不安そうだったので、その方がお互いのためでしょう。(世間のためでもある。)

やっぱり、新しいシステムを浸透させるには、相当時間がかかりそうだなぁ、と思っていた矢先、、、。

相方の携帯にSMSが届きました。
「○月○日、x時にX線検査予約が入っています。忘れずにお越しください」というような内容。(通常、検査や診察予約は予約日が近づくとお知らせが届く。)

薬剤師! キャンセルしてないじゃないっ!

これを受けて、相方は仕方なく予約窓口に電話をして、口頭でまともな予約手続きをしたのでした、、、。

イタリア国民も頭を抱える新システム。外国人がうまく使えるわけないよね、、、。
便利だけど、あんまり期待してません。今のとこ。

追記:
実際のところ、カードリーダーなしで使ってます。サイトに保険証の番号とパスワードをいれると、登録してある携帯にワンタイムアクセス用のコードがSMSで届きます。
カードリーダー、何の為にもらったんだろうか、、、。